伊藤さん 女性25歳回数24回期間122日間
ひどいときには吐き気をもよおす程、頚から肩背中にかけてのコリが強い。コリのため眠りが浅く熟睡できない。何か運動をした方がいいと思いフィットネスクラブに入会したが、仕事が終わった後は疲れて切ってしまい、ほとんど行くことが出来ないために退会する。
- 上田
- 良く眠れないですか?
- 伊藤さん
- はい
- 上田
- 何か思い当たることはありますか?
- 伊藤さん
- 肩コリがひどくて、それが影響していると思います
- 上田
- 眠れなくなったのはいつ頃からですか?
- 伊藤さん
- うーん、あまり覚えていませんが、2.3年前くらいからでしょうか
- 上田
- 肩こりはそれよれも前からということですか?
- 伊藤さん
- そうですね。肩コリは昔からです
- 上田
- 結構ツラそうですね。肩コリがひどくて頭が痛くなることはありますか?
- 伊藤さん
- はい、あります
- 上田
- 吐き気をもよおすことはありますか?
- 伊藤さん
- あります
- 上田
- 実際に吐いてしまうことは?
- 伊藤さん
- それはありません
- 上田
- 大変ですね。眠れないことで、さらに肩コリがひどくなるというケースは多いですね
- 伊藤さん
- はい。眠れることは眠れますが、しっかりと眠れてないような気がします
- 上田
- 朝起きた時に熟睡感はありますか?
- 伊藤さん
- いいえ、朝から疲れているというか。むしろ朝の方が疲れているかもしれません
- 上田
- そうですか。肩コリをひどく感じる時間帯はありますか?
- 伊藤さん
- やはり夕方、仕事終わりでしょうか?
- 上田
- 肩コリやあまり良く眠れないということに対して、何かご自分でなさっていることはありますか?
- 伊藤さん
- 枕を変えてみたんですけど、それで熟睡できるようになったとはあまり感じません
- 上田
- ふむ
- 伊藤さん
- それと運動した方がいいと思ってフィットネスクラブに入りましたが、結局続かず辞めてしまいました
- 上田
- 現在はあまり運動はされていませんか?
- 伊藤さん
- はい。何かやった方がいいとは思っているんですけど
- 上田
- そうですね。肩コリと運動は深く関係しています
- 伊藤さん
- はい
- 上田
- 筋肉を動かし血流が良くなることで、コリの物質が一ヵ所に停滞しなくなります。これはマッサージのような効果ですね
- 伊藤さん
- はい
- 上田
- 東洋医学的にみても、運動不足は気の停滞を引き起こします。気の停滞が肩の筋肉を固くさせてしまったものが、気滞による肩コリです
- 伊藤さん
- ・・・・・
- 上田
- それと筋肉が強くなれば、重たい頭を支える筋肉に掛かる負担が少なくなり ます。肩コリは、女性の方が多いのは筋力が弱いからです
- 伊藤さん
- 筋肉が大事なんですね
- 上田
- はい。筋力が強くなれば正しい姿勢を維持できるようになります。
背中が丸まるなど、姿勢が悪いと頚や肩に掛かる負担も大きくなります
- 伊藤さん
- どうしたらいいでしょう?
- 上田
- 筋トレです。とはいっても難しいものではありません。大変なものでは続かないですからね
- 伊藤さん
- 肩の筋トレですか
- 上田
- それも大事ですが、下半身を中心とした姿勢を維持するための筋肉ですね
- 伊藤さん
- 私にもできますか?
- 上田
- もちろんできます。でも効果が表れるのに2、3ヶ月くらいは掛かります
- 伊藤さん
- 続けないとダメなんですね
- 上田
- 治療と合わせて、できることをやってください。もしよければ、そのための方法もお教えします
- 伊藤さん
- お願いします
1~5回目
治療後、肩から頚にかけてのコリが少なくなり体全体が軽くなる。しかし治療を受けた次の日の仕事の終わりころには、やはりコリを感じる。
5~13回目
治療の効果が持続するようになり、吐き気をもよおすようなことは全くなくなる。
またそれに伴い夜中に起きることがなくなり、週に2度通院していたところを、週に1度にする。
14~24回目
このころには肩こりも大分軽減、気持ちも前向きになり、寝る前にストレッチと簡単な筋トレができるようになる。この状態を維持するため、2週に1度通院中。
肩や頚のコリ、またそれに伴う頭痛は、その要因の一つに不良姿勢や筋力不足があります。通常、体を横にすれば、重たい頭を支えていた肩や頚の筋肉はその重さから解放され、眠っている間に肩こり、頚こりは解消されます。しかしあまりにコリがひどいと、横になって筋肉に掛かっていた重さがなくなったとしても、熟睡することができず、熟睡できないからコリが無くならないという悪循環に陥ってしまいます。しっかりと眠るためにコリを軽減させ、コリを解消するためにしっかり眠るといった良い循環を生み出さなければなりません。このような場合はとくに、治療だけでなく、筋肉がほぐれ、筋力が向上するような運動が重要となってきます。運動をすることで気の巡りも良くなります。