不眠、心腎不交3「心腎陽虚」
上田
鍼灸でみんなを幸せにしたいと日々精進
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好きな食べ物:肉
出身地:千葉
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心陽が減って心陽虚になってしまう。このような人は、体が冷える以外にも、動悸や息切れ、浮腫などの症状が出やすいよ
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陰が多いんだった良く眠れるんじゃないですか?「ブログ神の帰る家」では、不眠は、心血虚や心陰虚によって起こるって言ってたじゃないですか
上田
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睡眠は陰の力によってもたらされます。
陰がなければ眠ることができず、また陰がうまく働かなければ睡眠に支障をきたします。
陰とは、寒であり、冷であり、水であり、静であり、眠りです。
ですから、あるべきところにあるべき陰がなければ不眠になります。
「あるべきところ」にというのがポイント。
睡眠において、陰があるべきところとは心です。
そこに至る過程にはいろいろありますが、最終的には心陰虚を経て不眠となります。
水気凌心や痰飲は余分な水です。
水が余っているんだから陰虚になどならない、
むしろ陰が多いわけだから良く眠れるんじゃないかと思いきや、そうではありません。
おさらいです。
陽盛による不眠は、相対的陰虚となり、心陰虚となって眠れなくなります。
(これはあくまで陽盛であって、陰虚ではないといった見方もあります)
この場合原因は、眠れなくなるほどの精神的興奮です。
陰虚による不眠は、陰の不足が心に及び、心陰虚となって眠れなくなります。
過労や夜型の生活、寝不足などが原因となります。
寝不足だったら、眠くなって眠ってしまうんじゃないかという気がします。
しかし陰が虚すほどの寝不足が続くと、眠ろうとしてもうまく眠ることができなくなります。
陽虚による不眠は、体が冷えている(陽が少ない)ことで、陰が動かないために心に陰が届かず、
心陰虚となって眠れなくなります。陰であってもその原動力となるのは陽ですから、
陽がパワー不足であれば、心における陰虚となって眠れなくなります。
肝心火旺や心火独行とは病的状態であり、一見、肝火や心火が強いようであっても、それを制御するための腎陰、肝陰、心陰がしっかりとあればそれは肝心火旺ではなく、また心火独行とはなりません。
※西洋医学的にみても、冷え症は不眠の要因です。
通常上がった体温が下がるときに眠気を催し、入眠していきます。
ここで大切なのは覚醒時と入眠時の体温の下げ幅です。
しかし体が冷えていると、それ以上に体温が下がらず、下げ幅が生まれません。
よって眠りに入っていくことが困難となります。
体温が下がるのには一定の時間がかかるため、就寝直前の入浴が入眠の妨げになる場合があります。 一般的には就寝の90分前に入浴を済ませておくのがよいとされています。
水気凌心・痰飲の話に戻ります。
陰陽の視点で捉えれば眠りは陰です。
冷えも陰、水も陰。
だから冷えや水が体にたくさんあれば良く眠れるような気がしますが、そうではありません。
胃腸での水はけが悪いとこれが痰飲となって陰の働きを邪魔します。
痰飲があるために、陰は心に辿り着くことができず心陰虚となってしまい、不眠となります。
原因は、もともと胃腸が弱い、それと飲みすぎ食べ過ぎです。
水気凌心とは、過剰な水分によって心が凌駕されるということです。
先に「心腎不交」について記しました。体の下部にある腎は腎陰を主り、
心陰は腎陰から供給を受けています。腎は下(専門的に下焦という)に、心は上(上焦という)にあります。
何事もなく健全であれば心腎相交しています。
しかしこの下と上の関係を邪魔してしまう存在があって、それが中焦に滞った湿。
湿を主るのは脾胃(現代医学的には消化器官に相当します)です。
普段、脾胃は心とも腎ともうまく関係を保ち代謝活動や生命維持のために働いています。
しかし許容量を超えて処理仕切れなくなってしまった水は痰飲となり、
中焦にある脾胃に停滞して、心と腎の走行を妨げてしまいます。
相交できなくなった心と腎は心腎不交となり、
心は腎から腎陰の供給を受けられなって心陰虚となります。
このような人の特徴として、
胃腸の調子が悪い、お腹が張る、鼻水・鼻づまり、湿疹がでやすいなどがあります。
合わせて睡眠に問題がある人は、胃腸の調子を整えることがとても大事です。
また病理産物である痰飲がなくても、胃腸の弱さは不眠につながります。
脾が弱ければ飲食物から血(陰的エネルギー物質)をつくることができず、
心において陰血不足となります。心と脾の双方が虚してしまうこの状態を心脾両虚といい、
不眠の原因となります。