馬込沢うえだ鍼灸院
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本治と標治

2019/07/16

ueda

上田

馬込沢うえだ鍼灸院 院長
鍼灸でみんなを幸せにしたいと
日々精進
roo

roo

健康に興味のあるネコ
好きな食べ物:肉
出身地:千葉
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roo

根本治療が大事って、どういうことですか?

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上田

症状を取り除くだけの治療だけではいけません、ということだね
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roo

症状を取り除く?
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上田

症状は臭いみたいなものだね。臭いには、臭いの元があるでしょう?
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roo

クサイ臭いは元から絶たなきゃだめ
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上田

わかってるじゃない
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roo

まぁね
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上田

治療には根本療法と対症療法があって、中医学では前者を本治、後者を標治と呼ぶんだよ
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roo

本治と標治
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上田

「急ならば標を、緩ならば本を」という言葉があるんだ
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roo

どういう意味ですか?
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上田

急性疾患なら応急処置を優先させて、慢性疾患なら病気のできるだけ大元に働きかける治療をしましょう、という意味だね

 

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roo

例えば?
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上田

例えばニキビという症状があるでしょう?
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roo

はい
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上田

その人が便秘だったとする。実際にこういうケースは多いね
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roo

多そうですね
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上田

このような場合、ニキビを和らげるための塗薬を使ってもいいけど、便秘を改善することが大事、さらには冷え症を良くすることが、より根本に働きかける治療ということになるね

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roo

お通じを良くするために、冷え症を改善させるんですね
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上田

そうだね。ただ便秘が冷え症を悪化させているということもあるんだ
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roo

ん?逆のパターンですか?
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上田

便秘は体内の巡りが悪いことで起きるんだ、自律神経でいえば交感神経が優勢になっている状態だね
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roo

自律神経?
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上田

人が生命を維持するために働いている神経のことで、交感神経と副交感神経がの二つから成っているんだよ。戦闘モードに入っているときには交感神経が、リラックスモードのときは副交感神経が優勢になっているんだ
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roo

へぇ
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上田

交感神経が優勢の時は、血管が収縮して血流悪くなる。それから胃腸の働きも悪くなる
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roo

便秘のときは交感神経が優勢なんですね
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上田

そういうことになるね。便秘を改善することでリラックスモードになれば血流が良くなる。それが冷え症の改善につながるんだ
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roo

あー、そうか
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上田

冷え症の改善が便秘を良くすることになり、便秘を良くすることが冷え症の改善になる。わかるかな?
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roo

わかります。にわとりが先か、たまごが先かみたいな話ですね
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上田

そうだね。だから症状を緩和させることも大事だね。もちろん、できるだけ根本に働きかけることが大事なのは変わらないよ
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roo

はい
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上田

根本に目を向けることが大切な理由はそれだけでないんだよ
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roo

どういうことですか?
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上田

便秘による症状はニキビだけじゃない。大腸疾患のリスクが高くなるし、精神的にもよくないね
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roo

あー
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上田

便秘があることで、気の巡りは益々悪くなる。するとどんな病気になってもおかしくない
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roo

気は巡っているのがいいんですよね?
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上田

そうだよ。認知症の患者さんが便秘だった場合、問題行動の8割は便秘を解消することで治まるといった話もあるんだ
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roo

えーっ
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上田

巡りは良くしておかないとね
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roo

ニキビを治すために便秘を良くする。便秘はニキビ以外にもいろいろな症状を引き起こす
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上田

そう。冷え症は便秘のさらに根本にあって、もっともっと多くの症状とつながっているんだ。だから本治が大事なんだ。わかってくれたかな
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roo

よくわかりました

東洋医学では、虚と実の概念に基づいて治療を行います。
必要であるはずのものが足らないのが虚、要らないものがあるのが実。
足らなければ補い、邪魔なものがあれば瀉します。

気虚、血虚、陽虚、陰虚などが必要なものが足らない状態、
邪魔なものとは、気が滞る気滞、水の停滞による痰飲、
血の流れが悪くなることで生じる瘀血などです。

虚実夾雑とは、虚と実が両方見られるもので、
本拠標実とは、一見実に見えるが本当は虚というものです。

しかし虚であっても、実であっても症状が出ていることに変わりはありません。

怯えたときに、尻尾を丸めて大人しくなる犬と、キャンキャン吠える犬がいます。
一見正反対の兆候ですが本質的なものは同じです。尻尾を丸めるのも、
キャンキャン吠えるのも、身を守るために必要だから、そうなります。

「実」は実力や充実の実で、実力があり、心身が充実していれば、尻尾を丸める必要も、
キャンキャン吠える必要もありません。
つまり虚証にしても、実証にしても、虚実夾雑証にしても、
鍼灸治療を必要とするような方の多くは、根本は虚ということ。
そのように考えると、治療が必要な状態での「実」とは、実に見えるだけで、
実際のところは本虚標実ということになります。

病気は皆、急性期に実証の様相を呈していても、長期に渡って慢性化すると虚証となります。

このような場合、実に対してだけの治療では不十分で、本治を目指すのであれば、
必ず補の治療を行わなければなりません。

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当院は疲労、冷え症、不眠症の3大慢性疾患に重きをおいた治療院です。東洋医学的治療を行うにあたって説明をしっかり行いすべての治療を院長が責任を持って最後まで担当します。
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