五行論2
上田
馬込沢うえだ鍼灸院院長
鍼灸でみんなを幸せにしたいと
日々精進
roo
健康に興味のあるネコ
出身地:千葉
好きな食べ物:肉
roo
五行論のお話しを伺いました
上田
はい
roo
自然界の、木、火、土、金、水がそれぞれ影響し合って、バランスをとっている
上田
そう
roo
このバランスが崩れると不都合が生じる
上田
はい
roo
人間の体であれば病気になる
上田
そう
roo
バランスのとり方には、相生と相克があって、相生は、別のものや相手の力を生む関係、相克は相手の力を抑制する関係のこと
上田
そう。いいものは生まれた(増えた)ほうがいいし、悪いものは減ったほうがいいね
roo
はい。いい気はしっかりと巡ったほうがいいし、悪い気は巡らないほうがいいですね
上田
そうだね。いい気であっても、巡らないと悪い気になるよ
roo
といいますと
上田
例えば、肝には「疏泄」という働きがあるんだけど、疏泄とは「淀みなく」とか「スムーズ」という意味で、この疏泄の働きがうまくいっていれば、他の4臓(心、脾、肺、腎)の調子もいい
roo
はい
上田
しかし、疏泄の働きがうまくいかなくなると、気は滞って「気滞」となる。肝鬱気滞ともいうね
roo
肝鬱気滞
上田
その状態が続くと、こんどは肝鬱化火となって、体にとってありがたくない火が生まれてしまうんだ
roo
肝鬱化火、ありがたくない火
上田
すると、そのありがたくない火は、肝の子である心に悪影響を与えるようになる。これが肝心火旺
roo
肝心火旺になると、眠れなくなったりするんですよね
上田
そう。眠たくでしょうがないのも困るけど、眠れないのも困るね
roo
困ります
上田
この状況(肝が暴走した状況)が脾に影響した場合、食欲や消化器系統に異常をきたすよ
roo
神経性胃炎、過敏性腸症候群なんかですね
上田
そう。本来、木の特性をもつ肝は、土の特性をもつ脾の働きを適度に抑制している
roo
木克土の関係ですね
上田
木克土は正常な状態だね。しかし、肝が脾の働きを抑制しすぎると「木乗土」という病的な状態になってしまうんだ
roo
木克土は正常、木乗土は異常
上田
中でも、もともと脾が弱くて、肝の力が特別強いわけでもないのに、少しのストレスで脾の調子が悪くなるものを「土虚木乗」というよ
roo
肝が強過ぎるのが木乗土、脾が弱いのが土虚木乗
上田
そう。どちらも木克土が過ぎた状態だね。逆に、脾が強すぎて、肝が脾を抑えられない状態を「土侮木」というよ
roo
土侮木。下克上ですね
上田
ある意味、食欲過多は「土侮木」と捉えることができるね。腎水が心火を抑えられない不眠なんかもそう
roo
なるほど
上田
食べることは、とても大切なことでしょ
roo
とても大切です
上田
食べ過ぎもよくないし、食べなさ過ぎもよくない。何を食べるか、ということもとても大切だね
roo
何を食べるか、ということもとても大切です
上田
ちゃんとしたものを、適量食べていれば病気になりにくい。なっても治りやすい
roo
はい
上田
食事と同じく、運動と睡眠もとても大切だね
roo
はい。食事と同じく、運動と睡眠もとても大切ですね。健康のためには、食生活がどんなによくても、運動不足、睡眠不足では不十分です
上田
そのとおり。適度に運動すれば呼吸も調って、肝を始め、他の臓腑もよくなる
roo
正しい肺の働きで、肝の暴走を止めるんでしたよね。これが「金克木」。逆に肺が肝を抑えられないのが下克上の「木侮金」。そういった意味でも運動は大切ですね
上田
そうだね。それからしっかりと睡眠がとれれば腎が充実する。すると腎陰が養われて、肝陰も、心陰も潤う
roo
すべてつがっているんですね
上田
そう。だから全体をみることが大切なんだ
roo
はい
上田
根本療法のためには全体をみることが必要だし、
roo
部分的にしか見なかったら対症療法になってしまう
上田
対症療法も大切だけどね
roo
とりあえず症状を軽くしつつ、全体もしくは根本をよくしていくのが大切ということですね
上田
そういうことです
五行(木、火、土、金、水)のそれぞれの関係で、正常な状態が相生、相克。
異常な状態が、相乗、相侮(下克上)。
親は子を叱らなくてはならないときがあります。
しかし、子ののびやかさが失われてしまうほど叱ってはいけません。
もしくは、そのような叱り方をしてはいけません。