疲労(気虚) 随伴症状:慢性腰痛
吉野さん 男性30歳回数7回期間30日間
2年前から腰痛を発症する。病院と整体院に行ったがあまり効果を感じられず来院。
- 上田
- 腰が痛いんですね
- 吉野さん
- はい
- 上田
- いつからですか?
- 吉野さん
- 2年くらい前からだと思います
- 上田
- なにか心当たりはありますか
- 吉野さん
- とくに
- 上田
- ぎっくり腰をやったことは?
- 吉野さん
- ありません
- 上田
- 病院には行かれたんですね
- 吉野さん
- はい。行きました
- 上田
- 病院では何といわれましたか?
- 吉野さん
- (レントゲンを撮って)骨に異常はないと。飲み薬と湿布を出しておくから、それで様子をみましょうといわれました
- 上田
- 薬は効いている感じはありますか?
- 吉野さん
- あまり
- 上田
- 今でも病院に(行かれていますか)?
- 吉野さん
- いいえ、行ってません
- 上田
- 他に治療はされていますか?
- 吉野さん
- 二つ整体院に行きました
- 上田
- そちらでは何といわれましたか?
- 吉野さん
- 二つ(の整体院)とも骨盤が歪んでいるといわれました
- 上田
- どのようことをしてもらいましたか?
- 吉野さん
- マッサージのようなことと、体を捻ったり
- 上田
- どんな感じでしたか?
- 吉野さん
- 終わったすぐ後は少し楽になります
- 上田
- しばらくすると戻る?
- 吉野さん
- そうですね
その後、カウンセリング表に沿っていろいろとお話を伺いました。
- 上田
- 腰が痛くなる理由にはいろいろあって、単に骨や筋肉だけの問題とは限りません
- 吉野さん
- はい
- 上田
- 腰の疲労を取る治療と同時に、全体の調子を整える治療をしていきましょう
- 吉野さん
- お願いします
1回目
鍼の刺激をここちよいと感じる
2~3回目
1回目以降、腰がひどく痛むことがなくなる
4~6回目
痛みが和らいだためか体調もよい
7回目
ひどくなったらまた来院するということで、いったん治療を終了する
病気が長く続くと、痛みや不快な症状のために治癒力が発揮されにくくなり、これによって益々病気が治らないという状況になります。
急性の腰痛であれば、スパズム(痛みにより筋肉が硬くなるという悪循環)を取り除くために、局所のみの施術でもそれなりの効果はあります。しかし、慢性化しているものに対しては、治癒力を発揮させるために個別の対応が必要となります。
吉野さんは、痛みが長く続いたこともあって「気虚」の状態が見てとれました。このような場合、気を補う「補気」の治療がとても大切で、「腰痛」という標(症状)ではなく、「気虚」に働かけることが本治となります。
腰痛に限らずこれといった原因がよくわからないということがあります。しかし積極的に養生を務めることによって、事態はよい方向へ向かっていきます。