巡りのポイント4 気、津液、血
2019/08/31
上田
馬込沢うえだ鍼灸院 院長
鍼灸でみんなを幸せにしたいと
日々精進
鍼灸でみんなを幸せにしたいと
日々精進
roo
健康に興味のあるネコ
好きな食べ物:肉
出身地:千葉
好きな食べ物:肉
出身地:千葉
roo
ストレスによって、気・津液・血の量が減ったり、流れが滞ったりするんですよね。それが体調を悪くさせる
上田
そうだね。ストレスには風・寒・暑・湿・燥・火の六淫(外因)と、怒・喜・思・憂・悲・恐・驚の七情(内因)、それと飲食の不摂生、働き過ぎ、房事、外傷などの不内外因があるね
roo
どれも気・津液・血にダメージを与えるんですね
上田
そうだね。「不通即痛、通即不痛」という言葉は、気が通れば痛まない。気が通らなければ痛む、という意味だね。これは体の痛みもこころの痛みもだよ
roo
流ていることが大事なんですね
上田
そう。量が少ないことやパワー不足を「虚」というんだけど、量が足らなければパワー不足でうまく流れることができないよ。それと津液や血も気の力によって流れ、体内を巡るんだ
roo
つまり気虚による気滞もあるし、気虚による痰飲や血瘀もあるんですね
上田
そうだね。ベースにあるのが気の滞りである「気滞」なら、どこかで「実」の症状が出ているかと思えば、一方で気が足らない「虚」の症状が表れることがある。これを「虚実夾雑」というんだ。量は足りているのに気がうまく流れないのは、ギアが入るべきところに入っていないような状況だね
roo
エンジン空ぶかしみたいな感じかな。ブォーン、ブォーンって。音は大きくうるさいけど車は進んで行かない
上田
ベースにあるのが「虚」ならあまり激しい症状は出ない
roo
お年寄りの癌の進行は、若い人よりも遅いですね
上田
外邪や病気に対抗する正気の働きが弱いと、病の進行が早くなることはあるよ。現代医学的にいうと正気不足とは、免疫力の低下などだね
roo
免疫は働かなくても、働き過ぎても良くないですよね
上田
働かなければ外邪にやられてしまうし、働き過ぎはアレルギー症状や自己免疫疾患を引き起こしてしまうね
roo
調度いいのがいい
上田
そうだね。急性期に症状が激しくても、時間の経過と共にその症状は緩やかになって慢性化していく。つまり最初は実であっても、時間が経てば「虚」になっていくんだね。ときどき起こる発作は、ベースに虚があるよ
roo
少な過ぎず多過ぎず、遅過ぎず早過ぎず、働かな過ぎず働き過ぎず、スムースに巡り流れているのがいいんですね
上田
そういうことです
状況にあったギア比であれば、エネルギー効率はよく、
車はスムーズに進んでいくことができます。
重量挙げの選手が野球選手よりも速いボールを投げられないのは、
ボールが速い速度で移動するための
エネルギーをボールにうまく伝えることができないからです。
別の言い方をすれば、理に叶ったフォームになっていないからです。
力だけで速い球が投げられるわけではありません。
「引っ掛かり」の中、強引に歩みを進めようと思っても疲れるばかり。
深い痛手を負ってしまうかもしれません。
どんな世界でも一流とされる人の動きが美しいのは、
それが無駄のない理にかなったものだからですね。
まずは肩の力を抜くことでしょうか